「ダンシング・ベイビーに、男女兼用トイレ、そしてバリー・ホワイトのBGM……」
1990年代後半からNHK総合の深夜枠で放送されていた『アリー my Love(Ally McBeal)』です。

恋愛に不器用で、すぐに幻覚を見てしまう愛すべきエリート弁護士、アリー・マクビール。
彼女のドタバタな日常に、日本の多くの視聴者が釘付けになりました。

「そんなアリーマイラブって、最終回はどうやって終わったんだっけ?」
実はこのドラマの最終回(シーズン5)、かなり急ぎ足で、しかも「アリーが突然ボストンを去る」という衝撃的な結末を迎えたからです。
今回は、アリーマイラブの最終回があのような結末になった「事実上の打ち切り?」という悲しい裏事情と、突然現れた娘の存在、そして感動のラストシーンを振り返ります。
アリーマイラブ最終回(シーズン5)のあらすじ
まずは、アリーマイラブが最終回でどう結末を迎えたのかをおさらいしましょう。
最終シーズンであるシーズン5の終盤、アリーの前に突然、「マディ」という10歳の少女が現れます。
実はアリーが学生時代に卵子提供(ドナー登録)をしており、その卵子から生まれた実の娘だったのです。
なぜアリーはボストンを去ったのか?
突然「母親」になったアリーですが、持ち前の愛情深さでマディを受け入れ、一緒に暮らし始めます。
しかし、マディはボストンの環境に馴染めず、学校でいじめに遭ったり、過呼吸を起こしたりと、精神的に追い詰められてしまいます。
弁護士としてのキャリアか、娘の幸せか。
悩んだ末に、アリーは「娘の環境を変えるため、自分がボストンを離れてニューヨークへ引っ越す」という決断を下します。
長年勤めたケイジ&フィッシュ法律事務所を辞め、愛する仲間たちに別れを告げる。これが、アリーマイラブの最終回です。
悲しい現実…実は「事実上の打ち切り」だった?
娘のために引っ越すという結末自体は感動的ですが、ファンからは「唐突すぎる」「急に終わった感がある」という不満も漏れました。
それもそのはず。実はシーズン5は、視聴率低迷による「事実上の打ち切り」だったのです。
視聴率低下の最大の原因:ロバート・ダウニー・Jrの降板
アリーマイラブの全盛期はシーズン1〜3、そしてロバート・ダウニー・Jrがラリー役で登場したシーズン4でした。
アリーにとって「最高の恋人」だったラリー。二人は結婚直前までいき、視聴率も絶好調でした。
しかし、ロバート・ダウニー・Jr本人が薬物問題で逮捕され、番組を突如「途中降板」することになってしまいます。
(※彼はその後、マーベル映画『アイアンマン』で奇跡の復活を遂げ、大スターになりますが、当時は本当に絶望的な状況でした)。
迷走したシーズン5
ラリーという最大の魅力を失ったシーズン5は、ジョン・ボン・ジョヴィを新しい恋人役に抜擢したり、若いキャスト(クリスティーナ・リッチなど)を大量に投入したりとテコ入れを図りました。
しかし、かつての「ケイジ&フィッシュ事務所」のまとまりは失われ、視聴者は離れていってしまったのです。

結果として、制作局のFOX(シンプソンズと同じですね)は番組の終了を決定。
クリエイターのデビッド・E・ケリーは、急ピッチで物語を完結させるため、「娘の登場」と「ニューヨークへの移住」というシナリオを用意せざるを得ませんでした。
アリーマイラブ最終回『Bygones(過ぎたこと)』
打ち切りという裏事情はありましたが、アリーマイラブ最終回(第112話『Bygones』)の演出は、長年のファンを号泣させる素晴らしいものでした。
ビリーの幻影との別れ
荷造りをするアリーの前に、シーズン3で脳腫瘍で亡くなった永遠の初恋の人・ビリーの幻影が現れます。
「もう幻覚は見ないの?」と問うビリーに対し、アリーは「ええ、もう大丈夫」と微笑みます。
それは、アリーが過去のトラウマや恋愛への執着から完全に自立し、大人の女性(母親)として成長したことを意味していました。
いつものバーで、最後のパーティー
そして最後の夜。事務所のメンバーは、いつもの地下のバーに集まります。
ヴォンダ・シェパードの歌声が響く中、なんとジョンの憧れの歌手バリー・ホワイト本人がサプライズゲストとして登場!
名曲『You’re The First, The Last, My Everything』を熱唱し、大団円を迎えます。
変わり者のジョン・ケージや、お金第一主義だったリチャード・フィッシュ(最終回でなんと結婚します)と抱き合い、アリーは笑顔でバーを後にします。
まとめ:アリーが教えてくれたこと
「Bygones(過ぎたことだ)」
リチャード・フィッシュの口癖であるこの言葉が、最終回のタイトルでした。
打ち切りという少し残念な形ではありましたが、アリーマイラブは「完璧じゃない自分を愛すること」「過去にとらわれず前に進むこと」を、笑いと涙で教えてくれた不朽の名作です。
「昔、NHKで見てたなぁ」という方は、ぜひもう一度、動画配信サービスやDVDで彼女の奮闘を振り返ってみてください。

あの頃の自分と同じように、きっとアリーから元気をもらえるはずです!


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